川口英俊のブログ - 2011/08

川口英俊のブログ




2011年08月28日(Sun)▲ページの先頭へ
天罰論に関しましての私見関連考察の追記
天罰論に関しましての私見関連考察の追記

末木文美士先生( @bunmao )の「天罰論再考」 http://t.co/jts6X3C におけるコメント欄に、天罰論に関しての拙私見考察の続きを僭越ながらも載せさせて頂きました。

1)「天罰」も「天佑」も、最終的には、私たちの意識作用・概念作用・思惟分別作用によって仮名・仮説・仮設されて一応はあり得ると言えるのかもしれませんが、もちろん、どちらも実体としてはあり得ないものと考えております。

2)自然の営みを「原因・条件と結果の依存関係」・「部分と全体の依存関係」という「縁起」においては、幾分か世俗諦的に社会共通の世間一般に認められている概念の範疇で、「天罰」・「天佑」として言えることがあるとは思います。

3)自然の奥底に神仏が関わっていると仮定して、それら神仏に対して敬虔な信仰にて安寧を祈願・祈祷し、供養しているからといっても、(分別によって一応、仮名・仮説・仮設してあると言える)災害・厄災が回避できるかどうかは、正直疑問です。

4)それよりも、自然と私たちとの縁起関係を理解することで、自然の恵み・大切さ・有り難さへの感謝を育み、私たちは生かされて存在することができているということをしっかりと再認識することが求められるものであると考えております。

5)そして、その再認識により、親切や思いやり・いたわりの心、慈悲や利他の心を滋養することとなれば、佐藤哲朗先生のおっしゃられるように「菩提心」の想起にも繋がり、多くの利益(りやく)をもたらすこととなるのではないかと存じております。

6)3と関連して、例えば「災害・厄災という苦」を、実体として私があると我執にとらわれている者における「死苦」に置き換えて考えてみてもわかりやすいのかもしれません。そのような「苦」を回避することは当然にできないものであります。

7)ただ、自然の奥底に神仏の存在を想念することによって、出離、菩提心、慈悲・智慧を滋養する契機になることまでは、私も否定は致しません。それらを滋養するための神仏(無実体・無自性・無自相ですが)の存在の想念は大切であるとは思います。

8)ダライ・ラマ法王猊下も深遠なる空と縁起の了解によるご見解を前提となされて、出離、菩提心、慈悲・智慧を滋養させることの契機となるための(想念による)神仏の存在まではご否定なされないのではないかと僭越ながらも存じております。

・・以下、これまでの考察

【大震災・空と縁起と】(1-11)
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52002925.html

これまでの天罰論に関しましての私見関連考察 【大震災・空と縁起と】(12-47)
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52007858.html

天罰論に関しましての私見関連考察、【大震災・空と縁起と】
(48-72)・完結
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52009321.html

・・以下、関連考察

『東日本大震災に思う』 平成23年度・お盆施餓鬼法要・配布用資料
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/28c0cc5975d7b67227e085443ad9053f

『空と縁起と』〜仏教の存在論〜  平成23年度・秋季彼岸施餓鬼・配布用資料
http://t.co/wHL7TR0

・・

往生院メールマガジン発行・NO.85
http://archive.mag2.com/0000098047/index.html

・・

川口英俊のツイッター
http://twitter.com/hide1125

ツイッターログ
http://twilog.org/hide1125

「非有非無の中道」・・正直、これまであまり深く考えずに、「空」が「非有」、「縁起」が「非無」だとばかりに理解してしまっていたが、どうやら中観帰謬論証派の見解では、「縁起」が「非有」で、「空」が「非無」で理解する方が正解のようだ。勝義無・・「非有」、世俗有・・「非無」。

・・

チベット密教(ゲルク派)の最奥義については浅学菲才の未熟なる私には到底知り得ないところですので、あくまでも私の勝手なる拙い見解にしか過ぎませんので、ご容赦のほどを・・。もし、ご精進の中で何か知見を得られましたらご教授賜れますよう、どうか宜しくお願い申し上げます。 @landcm

究極に高度な瞑想状態を維持しながらにおける臨終後において、既にその生まれ変わり認定の者への意識に何らかの作用を及ぼすことができるのかもしれません。 @landcm 生きているうちに、既にいる人を「生まれ変わり」だと言える..ダライ・ラマ法王猊下の輪廻転生

チベット密教(ゲルク派)の最奥義については浅学菲才の私には到底知り得ないところですが、究極に高度な瞑想状態を維持しながらにおける臨終後においては可能なのかも知れません。 @landcm 生きているうちに、既にいる人を「生まれ変わり」だと言える..ダライ・ラマ法王猊下の輪廻転生

ダライ・ラマ14世法王猊下・2011大阪特別講演 http://t.co/PkaKoUN (高野山大学・創立125周年記念事業)。既に仮予約、入金も済ませております。ご尊顔を拝する日が楽しみでございます。深遠なる空・縁起の理法をお説きになられます法王猊下に最敬礼申し上げます。

深遠なる空と縁起の理法をお説きになられますダライ・ラマ法王猊下に最敬礼申し上げます。 「存命中の後継者指名は可能である」と明言 http://t.co/HZVpomJ

・・

自らを灯明と化されたツェワン・ノルブ師による焼身供養について
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52034027.html

・・

【仏教存在論】1-45
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52031260.html

7/18 最近のツイッターコメントまとめ
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52026611.html

7/6 最近のツイッターコメントまとめ
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52024256.html

故丸山照雄師「公害企業主呪殺祈祷僧団」の活動から考える
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52018516.html

川口英俊の自動配信・デイリー自動情報収集ネット新聞
http://paper.li/hide1125/1307742529

日本仏教改革の視座
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52015538.html

【アンチ葬式仏教の危うさ http://bit.ly/muwOcn 】ツイッター・コメント投稿・1-26
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52014077.html

【紹介】真詮ブログ・「本願寺のヒットラー(1)宗政とは何か・(2)「最初の宗議会」の自殺」
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52012810.html

東大阪市における市民活動・まちづくり活性化へ向けたネットワーク構築に関しての意見交換会の雑感
http://hide-1.jugem.jp/?eid=440

【小池龍之介師 宗派離脱・単立寺院化】ツイッターコメント投稿・23-24
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52012801.html

25 RT @naagita ようこそ誓教寺のホームページへ http://t.co/RdgBc5g via @fujimotoariya 山口県下松市の浄土真宗寺院(単立)。「日本でテーラワーダ仏教」など刺激的なコンテンツが……。

26 @ RT @amanowako 【単立宗教法人の作り方】(1)宗教施設を作る。(自宅兼も可)(2)信者さんを100人程度集め、3年以上宗教活動をする。(3)役員を決め法人設立会議を開き、..(続く)

27 A RT @amanowako ..(@から続く・・)設立公告して、必要書類を揃え所轄庁に申請(4)法人化されたら(1)の施設のある土地建物を法人に寄付する。 以上です。

「法華経の省察―行動の扉をひらく」(ティク・ナット・ハン師原著)読了。
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52007856.html

【4.29 ダライ・ラマ法王・震災特別慰霊法要・報告集】
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52002104.html

東日本大震災・被災地にて震災犠牲者追悼慰霊御供養のご報告
(往生院だより・第68号寄稿文)
http://blog.livedoor.jp/oujyouin/archives/51854274.html

被災地入り・ご報告・1-55
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51999166.html

・・

他、これまでの考察シリーズは下記をご参照下さいませ。
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51997575.html


2011年08月23日(Tue)▲ページの先頭へ
自らを灯明と化されたツェワン・ノルブ師による焼身供養について
川口英俊のツイッター
http://twitter.com/hide1125

ツイッターログ
http://twilog.org/hide1125

自らを灯明と化されたツェワン・ノルブ師

1)究極の深遠なる慈悲行としての「焼身供養」には当然に賛否も含めて色々と考えさせられるところがあります。とにかく、一切衆生喜見菩薩様の化身による焼身供養に最敬礼申し上げます。川口英俊 合掌九拝 @okamesaiko 「自らを灯明と化す」http://shirayuki.blog51.fc2.com/blog-entry-566.html

2)そして、どうか再び人間として転生なされて、菩薩様の化身として、輪廻の大海に深く沈んでいる私たち一切衆生を到涅槃へとお導き賜りますように心から祈念申し上げます。川口英俊 合掌九拝  @okamesaiko 「自らを灯明と化す」http://shirayuki.blog51.fc2.com/blog-entry-566.html

3)中原一博氏( @tonbani )のブログによると、この度、焼身供養をなされたツェワン・ノルブ師は、13年間僧院で勉強なされ、ウマ(中観学)まで進んでおられたとのこと。空性の根拠ある究極の深遠なる慈悲行であることが伺えます。合掌九拝 http://t.co/e37sGk6

4)中原一博氏( @tonbani )のブログには、焼身供養をなされたツェワン・ノルブ師初七日忌法要厳修の記事も。一切衆生喜見菩薩様の化身様の再度、菩薩化身様としての転生による到涅槃へとお導きのあることを深く祈念申し上げます。 合掌九拝 http://t.co/ATpIxmu

5)自らを灯明と化されたツェワン・ノルブ師・・観音菩薩様の化身、ダライ・ラマ法王猊下様のお弟子であり、一切衆生喜見菩薩様の化身様は深遠なる空性の現量了解による智慧・慈悲の働きとしての「焼身供養」をお勤めなされて、日月浄明徳如来様の国土へと参られましたことでありますでしょう。

6)自らを灯明と化されたツェワン・ノルブ師・・日月浄明徳如来様の国土にて更にご功徳をお積みになられた後には、薬王菩薩様の化身様として再び人間にご転生なされ、深く輪廻の迷い苦しみにある私たち一切衆生に到涅槃へのお導きを賜れますことを深く祈念申し上げます。 川口英俊 合掌九拝

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『空と縁起と』〜仏教の存在論〜 川口英俊
(平成23年度・秋季彼岸施餓鬼・配布資料)
http://t.co/wHL7TR0
※この本文の内容は、岩瀧山往生院六萬寺のご本堂における平成23年度・お盆施餓鬼法要(8/12-16)の際の法話の内容をまとめて、改めて加筆したものであります。

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『東日本大震災に思う』 川口英俊 平成23年度・お盆施餓鬼法要配布資料
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/28c0cc5975d7b67227e085443ad9053f

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往生院メールマガジン・NO.85
http://archive.mag2.com/0000098047/index.html

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さて、私が平成23年10月2日(日)に予定されている東大阪市・市議会議員選挙に立候補を表明・予定していると、私に対しての誤解(私が市長選・市議選に出るなど)も幾ばくかまだあるようでして、その解消のために、これまでも下記のように、私の政治に対してのスタンスについての見解を述べさせて頂いております。

今の私の政治に対してのスタンスについて・1
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/728ce9880459f44c08bcc838f1d5ca27

今の私の政治に対してのスタンスについて・2
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/7451986ba59b0d95e19b2d1a93bc3550

今の私の政治に対してのスタンスについて・3
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/3412e6260df5dd79193c0def81f7d611

今の私の政治に対してのスタンスについて・4
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/750ab7cc2c309159552a2ee80aee1705

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【仏教存在論】1-45
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52031260.html

7/18 最近のツイッターコメントまとめ
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52026611.html

7/6 最近のツイッターコメントまとめ
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52024256.html

「今の私の政治に対してのスタンスについて・4」
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/750ab7cc2c309159552a2ee80aee1705

今の私の政治に対してのスタンスについて・3
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/3412e6260df5dd79193c0def81f7d611

故丸山照雄師「公害企業主呪殺祈祷僧団」の活動から考える
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52018516.html

今の私の政治に対してのスタンスについて・2
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/7451986ba59b0d95e19b2d1a93bc3550

今の私の政治に対してのスタンスについて
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/728ce9880459f44c08bcc838f1d5ca27

川口英俊の自動配信・デイリー自動情報収集ネット新聞
http://paper.li/hide1125/1307742529

日本仏教改革の視座
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52015538.html

【アンチ葬式仏教の危うさ http://bit.ly/muwOcn 】ツイッター・コメント投稿・1-26
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52014077.html

【紹介】真詮ブログ・「本願寺のヒットラー(1)宗政とは何か・(2)「最初の宗議会」の自殺」
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52012810.html

東大阪市における市民活動・まちづくり活性化へ向けたネットワーク構築に関しての意見交換会の雑感
http://hide-1.jugem.jp/?eid=440

【小池龍之介師 宗派離脱・単立寺院化】ツイッターコメント投稿・23-24
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52012801.html

25 RT @naagita ようこそ誓教寺のホームページへ http://t.co/RdgBc5g via @fujimotoariya 山口県下松市の浄土真宗寺院(単立)。「日本でテーラワーダ仏教」など刺激的なコンテンツが……。

26 @ RT @amanowako 【単立宗教法人の作り方】(1)宗教施設を作る。(自宅兼も可)(2)信者さんを100人程度集め、3年以上宗教活動をする。(3)役員を決め法人設立会議を開き、..(続く)

27 A RT @amanowako ..(@から続く・・)設立公告して、必要書類を揃え所轄庁に申請(4)法人化されたら(1)の施設のある土地建物を法人に寄付する。 以上です。

【大震災・空と縁起と】(1-11)
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52002925.html

これまでの天罰論に関しましての私見関連考察 【大震災・空と縁起と】(12-47)
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52007858.html

天罰論に関しましての私見関連考察、【大震災・空と縁起と】
(48-72)・完結
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52009321.html

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3/11東日本大地震発生時より下記のハッシュタグ等で宗教・仏教・寺院・僧侶による支援情報を収集して参りましたが、今後、継続するか、休止するかは、また判断致さねばならないと存じております。ひとまずこれまでのご協力、誠に感謝申し上げます。ありがとうございました。

仏教・寺院・僧侶による総合支援情報タグ→ #buddhajihi
各宗派による支援情報タグ→ #shuha_save
寺院による支援情報タグ→ #jiin_save
僧侶による支援情報タグ→ #sou_save
仏教思想による支援情報タグ→ #buddha_save

全ての過去ログは、Twilogにおいて閲覧して頂くことができます。

http://twilog.org/hide1125/hashtags-buddhajihi

http://twilog.org/hide1125

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所望していた虎目石の数珠が届く[Chagamo Craftより]
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52007816.html

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東日本大震災 ツイッターにて情報収集・情報発信が中心
http://twitter.com/hide1125

ツイッター・ログ
http://twilog.org/hide1125

「法華経の省察―行動の扉をひらく」(ティク・ナット・ハン師原著)読了。
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52007856.html

【4.29 ダライ・ラマ法王・震災特別慰霊法要・報告集】
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52002104.html

東日本大震災・被災地にて震災犠牲者追悼慰霊御供養のご報告
(往生院だより・第68号寄稿文)
http://blog.livedoor.jp/oujyouin/archives/51854274.html

被災地入り・ご報告・1-55
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51999166.html

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他、これまでの考察シリーズは下記をご参照下さいませ。
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51997575.html


2011年08月20日(Sat)▲ページの先頭へ
『空と縁起と』〜仏教の存在論〜 川口英俊
『空と縁起と』〜仏教の存在論〜 川口英俊
(平成23年度・秋季彼岸施餓鬼・配布資料)

 この度は、実際にこの「花瓶」を用いまして、仏教の存在論、仏教のモノの見方についてご説明致しましょう。この「花瓶」は突然に私の手元に現れたわけではありません。何も原因や条件を経ずにこの花瓶がここに存在するわけではなく、この花瓶が花瓶として存在するためには、様々な要素も集まり、また性質や属性、作用を備えなければならず、それらを無視してこの花瓶は成り立たないものであります。

 この花瓶の陶器は、当然に材料となる粘土があり、その粘土を捏ねて、轆轤(ろくろ)を回して形を整え、釉薬を用いて装飾し、窯で焼くなどの作業を経てできあがってきます。また、花瓶が花瓶として成り立つためには、胴は空洞の膨らみがあって、水を溜めることのできる性質・作用を持ち、花を生けるために先が細くなっての口ももちろん必要となります。

 そして、花瓶として実際に使われるためには、様々な流通過程に乗って、店頭に並び、そして、売る者と買う者の間での取引がある中で、この花瓶は私の手元にやってきたのであります。但し、私はリサイクルショップで210円にて購入してきたのですが(笑)。とにかく、この花瓶は色々な原因や条件、要素や性質、属性、作用などの集まりによってこのように存在することができています。このことを仏教では様々な依存関係、つまり「縁起」において存在は成り立っていると説明致します。依存関係には、三つの階層があり、第一に、「原因・条件と結果の依存関係」、第二に「部分と全体の依存関係」、第三に、私たちの「意識作用・概念作用・思惟分別作用によって仮名(けみょう)・仮説(けせつ)・仮設(けせつ)されるという依存関係」があります。第三の見解は中観帰謬(ちゅうがんきびゅう)論証派の見解で、少し難しいため、ここではあまり深くは踏み込まないでおきます。

 さて、少し話を戻しまして、この花瓶はこのまま花瓶として、固定して、独立して、単独で、一億年後も百億年後も永久永遠にあり得るモノと言えるでしょうか? そうではありませんね。また、様々な原因や条件によっては、もはや花瓶としては存在し得なくなってもゆきます。例えば、衝撃を与えてしまうという原因によって、結果として、粉々になってしまったものはもう花瓶とは言えません。また、物質は、長い時間の経過とともに劣化、風化(物理的風化・科学的風化)して分解されていく中において、いつまでも花瓶が花瓶として成り立つものでもないことも明らかであります。このように、様々な原因や条件により、事物が色々と変化していくことを「無常」と仏教では言います。「縁起」なるものは、「無常」でもあります。

 もしも、仮にこの花瓶が永久永遠にあり得る何らかの実体を持っているとすれば、この宇宙の始まる前からこの花瓶はこのままで私の手元にやってきて、そして、この宇宙が終わってもこの花瓶はこのまま存在し続けていなければいけませんが、そんなことがあり得ないのはもちろん言うまでもありません。それに、「花瓶」という存在は、人の手によって作られるもので、それも、花を生けるという慣習のある人間が作り出した造作物であり、もしも、高度な思考能力・知能を持っている人間のような生命が存在しなければ、当然に宇宙に存在するものでは無かったはずであります。

 また、先で例えば、もしも人間が絶滅すれば、人間の造作物であるモノは当然にも作られるものでなくなってしまうでしょう。人間が作り出して存在しているモノは、特に、人間の思考能力・知能に依存して成り立っているだけに過ぎないものとも言えます。もちろん、人間の作り出している存在だけではなく、全ての存在は、私たちの「意識作用・概念作用・思惟分別作用によって仮名(けみょう)・仮説(けせつ)・仮設(けせつ)によっての依存関係」で成り立っていると最終的に説明されるのですが、この見解の理解は難しいところもありますので、ひとまずここでは深くは踏み込まないままと致します。

 話を戻しまして、「花瓶」は様々な条件や原因、要素や性質、属性、作用などが集まって成り立っており、それらを一つ一つ分析しても「花瓶」としての実体は見当たりません。このことを仏教では「空」として説明致します。「花瓶」の実体だとして言えるものが実は何もないことを「空」というわけであります。もし、実体が有るとすれば、永久永遠に「花瓶」は「花瓶」として成り立ち、また、条件や原因を抜きにしても成り立たなければならず、更には、各部分(要素や性質、属性、作用)と全体、それぞれにおいて「花瓶」と言える実体も見いださなくてはいけませんが、全体のみならず、例えば「粘土」だけで、または、「水を溜めるという作用」だけで、それぞれ花瓶と言えるような実体が無いのは当たり前でもあり、また、各部分に依拠して全体があり、全体は各部分に依拠してあるという依存関係性でも成り立っているものの、そのどちらにも実体は何も当然見いだせないのであります。もちろん、「空」だとしても、何もない、存在しないという「無」・「虚無」・「絶無」ではありません。確かに皆さんの目の前に「花瓶」は存在しています。しかし、それは、実体として存在しているというわけではなくて、あくまでも「縁起」として存在しているということであります。

 このように、この世界においては、確かに一切には何にも実体は無く、「空」であり「有に非(あら)ず」でありますが、一方においては、一切は「縁起」によって成り立っている世界でもあり、「無に非ず」であります。この「非有・非無」の『中道』を理解することが仏教の存在論においては非常に重要となります。

 仏教の存在論、仏教のモノの見方は、このように「空」と「縁起」により調えられることとなります。では、仏教は、私たちの存在の捉え方の何を問題とするのでしょうか? それは、私たちの存在に対する「とらわれ」を問題とします。

 例えば、この花瓶に対して、私たちは様々に認識・価値判断をします。生け花を親しむ者にとっては興味ある存在、この花瓶を気に入った者は、ほしいという存在となり、気に入らない者にとっては、いらない存在、または、どうでもいい存在、骨董としての価値があると思う者は、財産としての存在、亡くなったおじいちゃんの形見であれば、大切な思い出としての存在・・と同じ存在を認識していたとしても、それぞれ多様に人は恣意的に認識・価値判断もしてゆきます。もちろん、花瓶という概念を学習していない赤ちゃんであれば、目の前にある単なるモノでしかなく、もちろん、蟻から見れば、目の前をふさぐ邪魔なモノ、象であれば石ころと変わらない程度のモノでしかないでしょう。

 もちろん、私たちは、ある一定の世間一般社会の共通認識、共通概念、共通名称によってモノを判断するための定義付けを行いますが、時代や国、社会、文化、慣習、教育等によっても微妙に変わるものであり、個々人でももちろん微妙に異なってしまうものとなります。ここでも実体として存在が成り立っていないことが少し理解できるところであります。

 つまり、それは、もしも何らか実体として確定しうるものがあるならば、皆、誰も一様に同じように認識・価値判断して当然なのですが、そうでないことからも、存在のあやふや性が理解できるものであり、実体として存在しているものではないということが言えるのではないかと思います。また、私たちの恣意的な認識・価値判断次第においても存在のありようを理解しているということは、つまり、存在は、人間の「意識作用・概念作用・思惟分別作用によって仮名(けみょう)・仮説(けせつ)・仮設(けせつ)によっての依存関係」で成り立っているという「縁起」の理解にも少し繋がってくることにもなると言えるでしょう。

 さて、「とらわれ」の問題です。この花瓶は、本当はリサイクルショップで買ってきた210円の花瓶なのですが(笑)、例えば、皆さんがこの花瓶に一千万円の骨董価値があるとして購入したとしましょう。そうすると、この花瓶は一千万円の価値がある花瓶であるとしてのとらわれ、執着が生じてきます。そのような中で、もしも「これは偽物で100円の価値しかない」と言われたらどうでしょうか。とても、受け入れられず怒り狂ってしまうでしょう。ましてやそんなこと信じられるはずもなく、相手を殴ってしまうかもしれません。もしも本当だとしたら酷い悲しみ、嘆き、後悔など苦しみが生じてしまうでしょう。また、その花瓶を愛でていて、過ってすべり落として割ってしまったりしたら、どうでしょうか? 同じようにとんでもなく苦しんでしまうことでしょう。

 では、一方で、この花瓶という存在を「空と縁起」の観点からしっかりと理解している者は、どうでしょうか? この花瓶は永久永遠なるものではなく、いつまでもこのままで固定して、独立して、単独であり続けるようなものでなく、原因や条件によっては、やがて割れたりして壊れてしまうものだと理解している者が、例え過って花瓶を落として割ってしまったとしても、「ああ、割れてしまったな」で終わり、そこに前者のような悲しみ、嘆き、後悔など生じることはなく、ただその有りようを受け入れて、淡々と掃除して、次を用意したりして対応するだけで、何らとして苦しみは生じないのであります。ここの違いが重要なのであります。一方ではかなり苦しみ、一方ではほとんど苦しまない、その差は、その存在への「とらわれ」から生じるのであります。

 本来、実体の無い「空」なるモノの実体を捉えようとしても捉えることはできないのですが、実は、私たちには、存在に対して誤って実体があるかのごとくに認識して捉えてしまうという性向が生まれながらに具わってしまっており、そのように実体があるかのごとくに存在を捉えて執着してしまうことで、実は迷い苦しみが生じてしまうことになるのであります。私たち仏教の目指すところは、もちろん、とらわれのない、迷い苦しみの生じないような存在の見方を調えることであります。

 さて、このように簡単ながらも、この花瓶を用いて、ここまでお話をして参りましたが、「空」と「縁起」の理解はなかなか容易ではありません。花瓶のことなら理解できたとしても、おおよそ私たちは自分・己のこととなるとなかなかそうはいかない程に、強烈なとらわれが生じてしまっています。特に我が身における老いや病気、死への迷い苦しみは、相当なものがあるでしょう。もちろん、生老病死の四苦と、愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦の四苦と併せて八苦するのも、その元となる根本原因は、「空」と「縁起」によっての「存在」の真なるありようを認識、理解できていないという無明(根本的な無知)によるものであります。様々な悪い行い(代表的な十悪、殺生・偸盗・邪淫・妄語・綺語・粗悪語・離間語・妄貪・瞋恚・邪見)の根本原因も「無明」から生じるものであって、そして、「無明」による煩悩によって、私たちは悪い行い(業・カルマ)を重ねてしまい、輪廻(迷い苦しみ続ける世界を廻り続ける)することとなってしまっているのであります。

 何とか「空」と「縁起」を観じて存在を理解する中において、その無明(根本的な無知)を排撃し、悪行を成さず、善行(不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不綺語・不粗悪語・不離間語・不妄貪・不瞋恚・不邪見)を成すことによって、輪廻からの解脱を目指すことが仏教の目的なのであります。

 常日頃から「空」と「縁起」をしっかりと観じる中において、善行の実践を継続して進めていくことによって、輪廻の根本原因である無明を打ち破って、迷い苦しみを超えていけるように調えることができていければ、悟り、涅槃へと達する道を歩むことも可能となっていくことでありますでしょう。

「深遠なる空・縁起の理法を真に了解(りょうげ)せし者は、悟り・涅槃への道を歩む」。

平成23年8月21日 川口英俊 合掌九拝

※この本文の内容は、岩瀧山往生院六萬寺のご本堂における平成23年度・お盆施餓鬼法要(8/12-16)の際の法話の内容をまとめて、改めて加筆したものであります。

・・

『東日本大震災に思う』 川口英俊 平成23年度・お盆施餓鬼法要配布資料
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26 @ RT @amanowako 【単立宗教法人の作り方】(1)宗教施設を作る。(自宅兼も可)(2)信者さんを100人程度集め、3年以上宗教活動をする。(3)役員を決め法人設立会議を開き、..(続く)

27 A RT @amanowako ..(@から続く・・)設立公告して、必要書類を揃え所轄庁に申請(4)法人化されたら(1)の施設のある土地建物を法人に寄付する。 以上です。

【大震災・空と縁起と】(1-11)
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これまでの天罰論に関しましての私見関連考察 【大震災・空と縁起と】(12-47)
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天罰論に関しましての私見関連考察、【大震災・空と縁起と】
(48-72)・完結
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52009321.html

・・

3/11東日本大地震発生時より下記のハッシュタグ等で宗教・仏教・寺院・僧侶による支援情報を収集して参りましたが、今後、継続するか、休止するかは、また判断致さねばならないと存じております。ひとまずこれまでのご協力、誠に感謝申し上げます。ありがとうございました。

仏教・寺院・僧侶による総合支援情報タグ→ #buddhajihi
各宗派による支援情報タグ→ #shuha_save
寺院による支援情報タグ→ #jiin_save
僧侶による支援情報タグ→ #sou_save
仏教思想による支援情報タグ→ #buddha_save

全ての過去ログは、Twilogにおいて閲覧して頂くことができます。

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東日本大震災 ツイッターにて情報収集・情報発信が中心
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「法華経の省察―行動の扉をひらく」(ティク・ナット・ハン師原著)読了。
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【4.29 ダライ・ラマ法王・震災特別慰霊法要・報告集】
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52002104.html

東日本大震災・被災地にて震災犠牲者追悼慰霊御供養のご報告
(往生院だより・第68号寄稿文)
http://blog.livedoor.jp/oujyouin/archives/51854274.html

被災地入り・ご報告・1-55
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51999166.html

・・

他、これまでの考察シリーズは下記をご参照下さいませ。
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51997575.html


2011年08月09日(Tue)▲ページの先頭へ
『東日本大震災に思う』 川口英俊 平成23年度・お盆施餓鬼法要配布資料
『東日本大震災に思う』 川口英俊 平成23年度・お盆施餓鬼法要配布資料

平成23年3月11日に発生致しました東日本大震災の地震、津波にて被災されました皆様方には心からお見舞い申し上げます。また、お亡くなりになられました皆様方のご冥福を心からお祈り申し上げます。謹んで鎮魂御供養を申し上げます。

拙僧、4月19日に宮城県に参りまして、被災地にて行脚の追悼慰霊御供養、ご遺体安置所にての追悼慰霊御供養をお勤めさせて頂きました。

詳しいご報告につきましては、ホームページ( http://www.hide.vc/ )内にございますので、そちらをご覧頂けましたらと存じております。

また、この度の震災においては、仏教界のみならず宗教界全体が一丸となって、ご供養、お祈りを始めとして、様々な支援を積極的に展開し、復興に貢献しています。3月11日から、仏教・宗派・寺院・僧侶による支援情報のほんの一部となりますが、ツイッターのハッシュタグを用いて独自に収集させて頂いて参りました。その総数は8月8日の時点で2670にも及んでおります。( http://twilog.org/hide1125/hashtags-buddhajihi )

さて、被災地を巡らせて頂きます中で、改めまして、仏教思想における「諸行無常・諸法無我・諸法空性(・一切皆空)・一切行苦」の現実を真摯に直視させて頂きました。残酷で、つらく、惨く、悲しく、苦しい・・この度の震災の厳しい現実がそこには多くございました・・

あらゆる存在には実体がなく、無自性で、空であり、自立して、独立して、固定して、単独に、固有にて成り立っているような存在はない・・凄惨な現地の光景を目の当たりにして、無常・無我・空の風がこの世に強く吹き渡っていることを改めて実感致しました・・

もちろん、「諸法無我・諸法空性(・一切皆空)」なるこの世界においては、確かに何にも実体は無く、「有に非(あら)ず」ではありますが、一方においては、「縁起」によって成り立っている世界でもあり、「無に非ず」であります。この「非有・非無」の『中道』を理解することは、「空」を理解する上で非常に重要となります。ここで、最も注意すべきは、「空」は決して、「無」・「虚無」・「絶無」を表すものではないということであります。

では、この世界における存在は、どのようなあり方と言えるのでしょうか。それは、様々な依存関係、つまり「縁起」において存在は成り立っていると仏教では説明します。依存関係には、三つの階層があり、第一に、「原因・条件と結果の依存関係」、第二に「部分と全体の依存関係」、第三に、私たちの「意識作用・概念作用・思惟分別作用によって仮名(けみょう)・仮説(けせつ)・仮設(けせつ)されるという依存関係」の三つがあります。第三の依存関係は、仏教哲学思想の中でも最も優れているとされる中観帰謬(ちゅうがんきびゅう)論証派の立場によるもので、理解するのは非常に難解であります。

それぞれの依存関係について、ここでは字数が限られているため今回は詳しく説明は致しませんが、あくまで極簡単なイメージと致しまして、私という例を挙げてみるならば、私という存在は、様々なものによって支えられている中にあってこそ、私は生かされて存在することができているということであります。

私は、ただ私だけで生きていけるような存在ではありません。他の様々なものに依存して成り立っています。それは、空気、食べ物、飲み物など必要不可欠なものなどから、大宇宙・自然の営み・恵み、人・社会の営み・恵みなど、その依存関係性の広がりを、例えば、宇宙の始まりとされるビックバンの頃から今日までの過程も含めて考えてゆくと、際限なく、どこまでも、どこまでもキリなく広がって参ります。但し、依存関係性を何でもかんでも無限に広げ過ぎていってしまうと、却って「縁起」というものが、曖昧にぼやけてしまうため、ある程度の世間一般で認められている因果関係性の理解の中で留めておいて、存在は、無実体・無自性・無自相なる「空」であり、様々な依存関係性、つまり「縁起」で成り立っているのだということを観じることが何よりも大切となります。

しかし、私たちは、存在(対象)に対して誤って実体(・自性・自相)があるかのごとくに認識して捉えて執着してしまうことでの煩悩により、悪い行い(業・カルマ)を重ねてしまい、輪廻(迷い苦しみ続ける世界を廻り続ける)することとなります。その原因は、「空」と「縁起」によっての「存在」の真なるありようを理解できないという無明(根本的な無知)によるもので、その無明を排撃し、悪行を成さず、善行を成すことによって、輪廻からの解脱を目指すことが仏教の目的となります。

お釈迦様は、この輪廻の原因をまず基本的な要素としての十二支縁起(無明・行・識・名色・六処・触・受・愛・取・有・生・老死)からご理解なされ、そして、深遠なる空と縁起の理法による真理を悟られて、仏教を開かれたのであります。

とにかく、私たちは、日常世間において、ごく普通に当たり前であると常に疑うことなく考えてしまっている、「存在には実体があるかのごとくに捉えてしまっている認識」が、実は誤った認識であることに気が付かなければなりません。全て一切は実体(・自性・自相)としてのあり方としては成り立っていないという「空」、そして、一切の存在は「縁起」によって成り立っていることの理解が必要となります。

まず、何より私という存在は、様々なものに支えられている中にあってこそ、私は生かされて存在することができているということの理解により、「縁起」の中にて存在できていることに対しての大切さ、有り難さ、感謝を想い、それぞれが、親切の心や、思いやり・いたわりの心、慈悲の心や、利他の心を滋養して、積極的に善行を成すことが求められるのであります。

さて、話を本題に戻させて頂きますが、確かに被災地では、無常・無我・空の風がこの世に吹き渡っていることを強く実感致しましたが、一方で、「縁起」という関係性の世界を強く実感することもできました。

それは、この「縁起」なる関係性の世界の中において、様々な人たちによるこの度の震災におけることでの支援、協力、連携での「助け合い」・「支え合い」・「分かち合い」の和・輪・環の広がりに「希望」を見いだすことができるとも思った次第でございます。

この度の震災においては、それぞれがそれぞれにおいて小さなことからでもできうることで、復興の支援に携わり、「縁起」の中における「助け合い」・「支え合い」・「分かち合い」を少しでも実践して参りましょう。

もちろん、震災だけのことに留まらずに、常日頃から「空」と「縁起」をしっかりと観じる中において、善行の実践を継続して進めていくことによって、輪廻の原因である無明を打ち破って、迷い苦しみを超えていけるように調えることができていければ、悟り、涅槃へと達する道を歩むことも可能となっていくこととなりますでしょう。

「深遠なる空・縁起の理法を真に了解(りょうげ)せし者は、悟り・涅槃への道を歩む」。

合掌九拝

省略 ※十二支縁起、各支 (無明・行・識・名色・六処・触・受・愛・取・有・生・老死)の簡単な説明

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